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【アフリカ】エチオピア(シダモ)の特徴と魅力

目次

ワインのような複雑さを持つ、エチオピアの隠れた名品

エチオピアと言えばイルガチェフェが有名ですが、実はもう一つの宝石があります。それが「シダモ」。

イルガチェフェがフローラルな優等生なら、シダモはワインのような複雑さを持つ大人の味。一口含むと「これ、本当にコーヒー?」と驚かされる、そんな豆です。

知る人ぞ知る名品—シダモの世界へ、ちょっと足を踏み入れてみませんか?

️ シダモ地方が織りなす、複雑な地形の恩恵

シダモは、エチオピア南部シダモ地方の標高1400〜2200mで栽培されます。この地域の特徴は、その地形の複雑さ

谷あり、丘あり、高原あり—この変化に富んだ地形が、多様なマイクロクライメートを生み出し、結果として豆に複雑な風味をもたらします。

同じシダモでも、農園によって微妙に味が違う。それがシダモの面白さでもあり、奥深さでもあるのです。

「ワイン系の酸味」の秘密

シダモの最大の特徴は、そのワインを思わせる果実的な酸味。これは一体どこから来るのでしょうか?

  • 品種の多様性: エチオピア原生品種の複雑なブレンド – 標高差: 様々な標高での栽培が風味の複雑さを生む – 処理法: ナチュラル製法が果実感を強調 – 発酵: 自然発酵による独特の風味形成

まさに自然が生み出すワインのような複雑さと言えるでしょう。

中煎りで花開く、シダモの真価

シダモの魅力を最大限に引き出すなら、中煎りが最適です。

中煎り(シティロースト)のシダモ

  • 香り: ベリー系果実、時にチョコレートのような甘い香り
  • 酸味: ワインのような複雑で深い酸味
  • 甘味: 後味に残る自然な甘さ
  • ボディ: 適度な重厚感とクリーンな仕上がり

浅煎りでは酸味が強すぎ、深煎りでは個性が失われる。中煎りこそが、シダモの魅力を最も美しく表現する焙煎度なのです。

シダモとイルガチェフェ—兄弟豆の違い

同じエチオピア産でも、この二つは全く違う個性を持っています。

| 特徴 | イルガチェフェ | シダモ | |——|—————-|——–| | 香り | フローラル系 | ベリー・果実系 | | 酸味 | 明るく清涼感 | 複雑でワイン系 | | 個性 | 上品で繊細 | 大胆で複雑 | | 楽しみ方 | 朝の清々しい時間 | 午後のゆったり時間 |

どちらも素晴らしいですが、違いを知って飲み分ける楽しさは格別です。

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この記事を書いた人

コーヒー好きです。豆の産地や焙煎の違いでどんなふうに味が変わるのか、つい比べたくなってしまう性格。気がつけば、家にはドリッパーやミルがいくつも並んでいます。

コーヒーって難しい理屈を知らなくても楽しめるもの。だからこそ「誰でも簡単に試せて、ちょっとおいしくなるコツ」をお届けしたいと思っています。みなさんの毎日のコーヒータイムが、少しだけ楽しくなるきっかけになればうれしいです。

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